2008年1月25日金曜日

海水淡水化3:オーストラリア


● 水道メーターの読み方指導


海水淡水化3:オーストラリア
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最近、長雨が続きオーストラリア各地では洪水が発生し、干ばつ状態も危機レベルを脱しているようです。
しかし、いつまた元の状態に戻るかは自然のこととて分かりませんので、都市部に限っての水不足対策としてどんな対応をしているのかという点に絞ってみてみたいと思います。

 オーストラリアからの発信はすこぶる多いのですが、データが錯綜しています。

 というのは「オーストラリア」とは連邦政府で、その下にいくつかの「共和国」があり、それぞれが独立した「政府」を構成しているためではないかと思います。
 よって「首相」が数人いることになります。
 日本ではこの共和国が「州」と呼ばれているため、地方自治体としての「県」と似たようなもの、という感覚で捉えしまうので、統一性に欠ける国だという印象をもちやすくなっています。
 「水不足対策」は州(共和国)の管轄であり、オーストラリア連邦政府が口を出せる事柄ではありません。

 シドニーを首都にする「ニュー・サウス・ウエールズ国」、メルボルンを首都とする「ビクトリア国」、ブリスベンの「クインズランド国」、パースの「西オーストラリア国」、アデレードの「南オーストラリア国」といった感じです。
 ですからオーストラリア政府は資金援助だけで、手を出しての水不足対策はしていない、といってもいいでしょう。
 「州とは国である」ということを念頭において見ていかないと、分かりにくくなります。

 「日豪プレス」とそのホームページをメインならびに、それぞれの州から個人的に発信しているホームページの中から拾っていきます。


 はじめに「オーストラリア連邦政府」は各州都の水不足対策をどうみているかというと、下記のものあります。
 記事文ですので、分かりやすく構成しなおして、一部をコピーします。

○ 日豪プレス オーストラリア 最新情報 シドニー メルボルン
★ http://www.25today.com/news/2007/09/post_1475.php

----------☆☆ すべての州都に脱塩淡水化施設を ☆☆----------
2007年9月24日

 9月21日、ピーター・コステロ「連邦」財務相は、渇水に悩む都市すべてが「脱塩淡水化」施設を持つことを提唱している。

 西オーストラリア州のパースにはすでに施設があり、もう一つ施設の建設が計画されている。シドニーは現在「建設中」、メルボルンも近隣地区に施設を「提案」している。

 コステロ財務相は、ABCラジオに出演し「州都はどこも水不足に悩まされている。
 解決するには脱塩淡水化しかない。
 ビクトリア州(メルボルン)にはそれが一つもない。
 南オーストラリア州(アデレード)にもない。
 それに対して中東は全域が脱塩淡水化に頼っている」と語り、さらに「水製造には脱塩淡水化は実績のある機能だ」としている。
 しかし、一方、「イオン交換脱塩淡水化には莫大なエネルギーが必要になる」ことをも認めている。

 オーストラリア自然保護財団(ACF)は、オーストラリアの水問題解決策として、「脱塩淡水化」は万能薬ではないとしている。「政府は、節水と下水再処理水の分野にもっと投資すべきで、脱塩淡水化は最後の手段と考えるべきだ」という。
 また、「オーストラリアが水不足に襲われている大きな理由は、われわれが温室ガスを大量に出していることが原因だ。だから、全ての州都に「エネルギー集中型の脱塩淡水化施設」を建設することは前向きでもなければ、問題に対して長い視点で解決するものでもない」と語っている。


 この「連邦」財務大臣の発言を軸に見ていくことにしましょう。

 まず、最初に出てきたのが西オーストラリア州の「パース」です。

①.【パース】
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 パース」の水事情がWikipediaに載っていました(人口:150万人)。


----------☆☆ Wikipedia ☆☆----------
 水事情  近年、異常気象により降水量が減少しており、30年間でダムへの流量が三分の二に減少している。
 さらに人口増加が比較的高いため、パースが10年以内に「水切れ」になってしまうという懸念が生じている。
 西オーストラリア州政府は対策として家庭でのスプリンクラー使用を制限し、クイナナ(Kwinana)に淡水化プラントを建設し、2007年から稼動している。


 「陸奥月旦抄」より、一部をコピーさせていただきます。

○ 陸奥月旦抄
★ http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/be941f511b429b3fda602d7ae05407c9

----------☆☆ 陸奥月旦抄 ☆☆----------
2007年5月17日

 西オーストラリア(WA)州政府は15日、パースの150キロ南方に位置するビニンガップ(Benningup)近郊に総工費9億5,000万豪ドル(約950億円)の淡水化プラントを建設する計画を明らかにした、と地元各地が伝えた。
 
 同州は6カ月前、パース南方41キロの場所に「国内初」の淡水化プラント(総額4億豪ドル:約400億円)を開設し、4,500万キロリットル(日量12.3万トン)の供給を始めていた。
 
 2つ目の工場も風力発電で、動力源にしていた最初のものと同様に、再生可能エネルギーを利用。
 供給量は当初の4,500万キロリットルから最終的に1億キロリットル(日量27.4万トン)に引き上げる予定。
 2010年には両工場合わせて州全体の水道の3分の1(日量約40万トン)をまかなうという。

 同州のカーペンター首相は、州内におけるダムの水源としての割合が、30年前の90%から25%まで低下していると指摘する。
 新しい水源やリサイクル、需要管理によって、年間1億8,000万キロ(日量約50万トン)の水が追加された計算になると述べた。


 整理してみる。

 西オーストラリアは既に2007年に「日量12.3万トン」の淡水化プラントで供給を始めている。
 さらに最終目標「日量27.4万トン」のプラントを2010年までに建設する予定である。
 2つ合わせて「日量約40万トン」とし、水道の1/3をまかなう予定である。


 イスラエルの施設が33万トンですので、2つの施設で40万トンとは大規模な施設になる。
 特徴は「風力発電」を使っているということである。
 風が吹いているときはいいが、止まったらどうなるのかということは書いていない。
 「再生可能エネルギー」を利用しているとしているが、内容は不明である。
 「逆浸透膜式」であるが、果たして風力発電だけで可能なのであろうか。
 もし、風力発電だけで淡水化を実現できるとしたら「エネルギーの瓶詰め」という汚名は返上できることになる。

 しかし、連邦財務相が言うように莫大なエネルギーを必要とすることは避けがたい事実であり、おそらくは他のエネルギーと併用ということになると思われる。
 西オーストラリアは「エネルギー大国」であり、自前の「天然ガス」を日本をはじめ各国へ輸出している。
 いわば湾岸産油国と似た環境を持っており、それゆえに海水淡水化計画も軌道に乗りやすい条件になっている。

②.【シドニー】
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 次が「シドニー」(人口:430万人)で、現在建設中という。


○ 日豪プレス オーストラリア 最新情報 シドニー メルボルン ★ http://www.nichigo.com.au/news/nat_0707/02.htm

----------☆☆ 暴風雨、シドニーの貯水量を.... ☆☆----------
2007年7月7日

 シドニーに水を供給するダムは15あるが、水源の8割を占めるのは市街地から35キロ西にあるワラガンバ・ダム。
 シドニーの6月の雨量は466ミリに達したが、これは1950年以来2番目の記録で、一時30%台半ばまで下がったダム貯水量は2004年5月以来の50%を記録した。

 ただし、オーストラリアの農産物の40%を担うマレー・ダーリング流域の貯水量は昨年の21.4%からさらに10%に減るなど、オーストラリア全土の干ばつはまだまだ深刻な状況にある。
 ニューサウスウエールズ州のネーサン・リーズ水・公共事業相は、今後も水道の利用制限を継続し19億ドルの淡水化施設建設も予定通り行うと述べた。


 「オーストラリア干ばつの真相」より、一部をコピーさせていただきます。

○ オーストラリア干ばつの真相
★ http://オーストラリア干ばつ.jp/2007/12/post_140.html

----------☆☆ オーストラリア干ばつの真相 ☆☆----------
2007年12月

 渇水対策の切り札としてニューサウスウェールズ州政府が導入するのが海水の利用だ。
 シドニー空港対岸のカーネルに20億豪ドル(約2,000億円)もの予算をつけた海水淡水化プラントを2~3年後の完成を目指し建設する。
 くみ上げた海水を浄化後、高圧で脱塩フィルターにかけるもので、こうした海水の淡水化は西オーストラリア州でも試みられているものである。

 膨大な海水を使えるとあれば夢のような話だが、どうやら良いことばかりではなさそうだ。
 まず生産コストが高いこと。
 淡水化の工程で多大なエネルギーを消費し、結果的に温室効果ガスを出してしまうこと、海水をくみ上げることで生態系を壊してしまうこと。

 昨年のオーストラリア大干ばつでは、冬場の気温の高さで貯水池の水が蒸発し、渇水に拍車をかけた。

 そういう訳で現実味を帯びてくるのが、下水のリサイクルだ。
 シドニーの下水再利用は2%にとどまるが、海水の淡水化と比較するとコストは半分以下。
 もちろん下水のリサイクル、とくに飲用には強い抵抗を感じる人が多いのも事実だが、現在のところリサイクルされているのは「グレイウォーター」とよばれるトイレ以外の家庭生活排水のみ。

 また、再生した水は飲料用には使っていない。
 だが、下水を飲料水にまで浄化する海外での先例もあり、渇水がより深刻な地域では飲料水としての利用も検討されているようだ。


 この海水淡水化計画は当初「日量25万トン」で建設されるが、将来的には倍の「日量50万トン」をめざす予定であるという。
 また、このプラントが完成すると、シドニー市全体の電力消費量の2%がこのプラントで消費されるという。
 たったの「2%」では、「エネルギーの瓶詰め」と呼ぶにはふさわしくない数字だと思われるのだが。
 日本では夏場みクーラーの使用と甲子園野球のテレビ電力で軽く10%以上はアップする。

 なを、「グレイウオーター」というのは、日本でいうところの「中水」にあたります。
 最近の大きなビルでは、この使用が盛んで「節水型ビル」と呼ばれているものです。
 トイレ以外の水を集めて簡単な浄化水処理を行い、これをトイレの水に再利用するものです。
 条例で義務づけを検討している自治体もあるようです。

③.【メルボルン】
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 3番目は近隣地区に施設を提案しているとしている「メルボルン」(人口:370万人)である。


○ 日豪プレス オーストラリア 最新情報 シドニー メルボルン ... ★ http://www.25today.com/news/2007/04/vic_38.php

----------☆☆ VIC州でも脱塩淡水化プラント検討 ☆☆----------
2007年4月09日

 メルボルンの渇水慢性激化に。
 4月7日付エージ紙は、ビクトリア州政府の依頼で専門家のパネルが脱塩淡水化施設に関する調査を行ない、「ビクトリアはすでに他の州に遅れを取っている」と警告した、と報道している。

 クインズランド、ニューサウスウエールズ、西オーストラリアの各州はすでに上水道用脱塩淡水化施設の建設に着手または完成している。

 メルボルン水道局の担当者は「海水水質、処理方法、経費、消費エネルギー量、立地などの他、経済、環境、社会などの条件についても調査する」としている。
 さらに、エージ紙はメルボルンの水需要を満たすためには「日産30万トン」の淡水化が必要と述べている。
 施設は段階的に建設していき、立地としては、高塩濃度の排水という問題があるがポート・フィリップ湾が候補として上がっている。

 西オーストラリア州ではすでにパース市の世帯向けに稼働しており、ニューサウスウエールズ州でもモデルとして採用された西オーストラリア州水道公社の「施設設計モデル」を購入するかどうかを検討中と報道している。パースの施設は日産14万4千トンで、イスラエルとアラブ首長国連邦の脱塩淡水化施設についで世界第3の規模である。

 ビクトリア州の関係者は、「少なくともパースの施設の2倍ないし3倍の規模が必要」としている。
 パネルの調査は2007年末までには完了する予定である。


 2007年6月にビクトリア州政府は総工費31億ドル(約3,100億円)で正式決定し、造水量は「日量41万トン」としている。

④.【アデレード】
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 4番目は連邦財務大臣に「淡水化施設が一つもない」と言われた南オーストラリアの首都「アデレード」(人口:100万人)。
 情報不足、というよりほとんど干ばつに対する対策がとられていない。
 まとまった記事が見当たらないため、とりあえず、引き抜いた短文2本を載せておきます。


 1).
 マルコム・ターンブル連邦水資源相は2007年8月31日、国営放送ABCラジオ・アデレード支局でのインタビューに答え、「マレー川は1年で干しあがってしまうという想定が大きな懸念だ。
 恐ろしい事態だが、現実にありうることだ」と指摘した。
 南オーストラリア州やクインズランド州に対して、海水淡水化設備の建設など、あらたな水資源供給源となるインフラ整備への非積極的な対応を非難した。
 2).
 南オーストラリア州当局は、アデレード周辺の水を確保するため、マリー川下流に緊急のダムをつくることを検討中だ。
 州知事は、この旱魃は地球温暖化の恐るべき兆しではないかと述べている。
 ジョン・ハワード連邦首相も「この国は有史以来最悪の旱魃に見舞われている」と述べた。


 水のない川にダムを造っても対策にはならない。
 それにダムは、2,3年で造れるものでもないし、雨が降らないことには貯水できない。
 言い換えれば、アデレードは何もしないということである。
 何故、なのであろうか。
 アデレードという街はどうも、オーストラリアでも忘れ去られた街のようです。
 先般までは「F1レース」がありましたが、これをお金でメルボルンにとられてしまい、今は発信量がガタ落ちになっています。
 この南オーストラリアという州は農業州であり、それ以外の目立つ産業がなにもない。
 西オーストラリアはエネルギー大国ですが南オーストラリアは「貧乏国」なのです。
 つまるところ、やりたくとも先立つお金がないのです。
 ただひたすら、雨の降ってくれることを望むだけの州なのです。
 いいかえれば、自然そのまま、「エコタイプ」の州なのです。

⑤.ブリスベン
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 最後は連邦水源資源相に「海水淡水化設備の建設など、あらたな水資源供給源となるインフラ整備への非積極的な対応」を非難されたクイーンズランド州の「ブリスベン」(人口:180万人)。


○ 日本証券新聞 2007年12月27日 17:19 ★ http://moneyzine.jp/article/detail/17504

----------☆☆ VIC州でも脱塩淡水化プラント検討 ☆☆----------

 東レは25日、オーストラリアの大型膜法下廃水リサイクルプラント向けに逆浸透(RO)膜納入を受注したと発表した。

 同プラントは、オーストラリア東海岸の同国第3の都市でありクィーンズランド州の州都である「ブリスベン市」内に建設される「ラゲージポイント高度水処理プラント」で、造水量は「日量6.6万トン」、2008年秋稼働開始予定(膜納入も2008年)である。

 リサイクルされた処理水はダムに戻され、上水道や工業用水として再利用される見通し。

 近年オーストラリアは空前の干ばつに見舞われ、特に都市部における水不足は深刻である。
 したがって連邦政府や各州政府は水資源関係のインフラ投資を積極的に行い、海水淡水化や下廃水リサイクルプラントの計画が急増している。
 なかでも下廃水のリサイクルプラントは、通常の下廃水処理場に比べて省スペースであり、下廃水が発生する都市部でそのまま利用できる上、プラントも比較的安価なので、有望視されている。

 今回、東レが膜納入を受注したラゲージポイント・プラントは、同国の下廃水リサイクルプラントの中でも最大級のプラントで、クィーンズランド州政府の西部コリドー・リサイクル水プロジェクト(天候に左右されない水供給源確保が目的のオーストラリア最大のリサイクル水プロジェクト)の一環となる。

 この分野において世界各地で実績のある東レの汚れの付きにくい「低ファウリングRO膜エレメント」が採用されたことになり、東レとしても同国最大のプラントへの膜納入となる。

 東レの「低ファウリングRO膜」はクウェート国スレビアにある世界最大の膜法都市下水再利用プラント(造水量32.0万トン/日)を始め、シンガポール共和国セレターの下廃水リサイクルプラント(造水量2.4万トン/日)、中華人民共和国天津泰達廃水再利用プラント(造水量3.0万トン/日)等で採用されており、この分野での実績を着々と伸ばしている。

 逆浸透膜市場は、世界的な水不足の深刻化や環境に配慮した水資源確保の要請等から、年率8%以上で拡大を続けており、今後も米国、欧州、中東・北アフリカ、中国を中心に着実な成長が予想されている。

 海水・かん水の淡水化プラント用途やボイラー用水製造等の産業用途の伸びに加え、今回の「都市下廃水リサイクル」などの新しい市場が育ちつつあり、さらなる需要の伸びが期待されている。


 ここで最も注意すべきことは、「海水淡水化装置」と同じものが「下水再利用装置」として使われていることです。
 一考すればわかることだが、やっていることは同じということである。
 一方は塩分で、もう一方は下水分ということだけである。
 浸透膜を通過して出てくるのはどちらも「淡水」というわけで、海水淡水化として開発されたものがそのまま、下水リサイクルに転用可能だったということになる。

 「中水」はトイレ排水を除いた生活排水を処理したものである。
 しかし、東京でもそうだが都市の排水は合併型である。
 つまりトイレ、生活排水(雑排水)、雨水が一緒になっている。
 地中に埋め込まれている排水パイプにはこれらが一緒に流れて、汚水処理施設に送られる。
 まず汚泥が取り除かれ、次に浄化処理されて、川などに流し込まれる。
 このとき「浄化水は魚が住むのに支障のないレベル」にまでクリーンになっていないといけない。

 それをさらに浄化して、人間が飲料にするに差障りのない「精浄化水」にレベルアップさせるのが「下水再利用装置」ということになる。
 浸透膜を通過した清浄化水は飲料レベルのクリーン度をもっているが、しかし、どうもそのまま水道管に流されて飲まされるのは、誰にも心理的に抵抗感がある。
 そこで、一度、湖に戻され、一般の湖水にしてしまうわけである。

 こうなるともう浄化水か天然水かの区別はつかなくなる。
 湖水として取水口より取り入れられ、通常の浄水処理を施されて一般水道水として供給されることになる。
 逆の見方をすれば、清浄化水が常時循環供給されるということは、湖水が現在よりもきれいになるということであり、湖水の浄化にも役立つこととなる。
 ところで「日量6.6万トン」とはパースの全体計画の1/6に過ぎない。
 消費エネルギーは海水淡水化の半分となりメリットはあるが、問題はこれで水不足対策が成り立つのかということである。
 人口150万人のパースは州全体の水道の3分の1(日量約40万トン)を海水淡水化で生み出そうとしている。
 ところが人口が2割ほど多いのもかかわらず、造水量はパースの1/6である。


● まとめ
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 まとめてみます。

 1].
 オーストラリアの都市部での水不足対策は、積極的なパースから、何も出来ないアデレードまで、各層に分かれている。
 2].
 対策は海水淡水化方式の「パース型」が主流で、下水再利用方式の「ブリスベン型」もある。
 3].
 前者はエネルギー消費が大きく、後者は少ないが、造水量は前者が圧倒的に多い。



 <つづく>



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